AIで作ったもの、いくらで見積もる?【Webディレクター×AI】

AIで作ったもの、いくらで見積もる?【Webディレクター×AI】

生成AIを使えば効率アップ。でも、それって“安く見積もる理由”になりますか?

最近、生成AIを使って制作を進める機会が増えてきました。
画像、コピー、構成案、ネーミング…。
実際に手を動かす前に「たたき台」としてAIを活用している方も多いのではないでしょうか?

そこで悩むのが「これ、どうやって見積もればいいの?」ということ。
「AIがやったなら安くしないといけないの?」「使ったって言うべき?」など、
モヤっとした疑問を抱えたまま進めてしまうケースもあります。

この記事では、プロとしての立場でAIを使った制作物をどう見積もり、どう伝えるべきか
整理します。

自己紹介

こんにちは。Webディレクターのドーマエです。
Web業界歴は15年以上。大手広告代理店や事業会社での実務経験を経て、現在はフリーランスで活動しています。

この数年は特に、「AI活用」や「伝達力の強化」をテーマに、現場で本当に使えるノウハウを探究しています。

この記事でわかること

  • AIを活用した制作物を、プロとしてどう見積もればよいかの判断軸
  • 「AIを使った」とクライアントに伝えるべきかどうかの考え方
  • 見積もり時に注意したいAI活用のNGケース(契約違反・公募案件など)
  • AIを活かしつつ、信頼を損なわない説明のしかたと伝え方の工夫
  • 「ツール」ではなく「責任ある成果物」として評価されるための考え方

成果物に責任を持つなら、見積もってOK

結論から言えば、AIを活用していても、通常通りの見積もりで問題ありません。
なぜなら、クライアントが求めているのは“成果物”であって“制作方法”ではないからです。

たとえば、AIを使ってラフをつくっていたとしても、
その成果物を最終的に仕上げて品質を担保するのはあなた自身です。

PhotoshopやIllustratorを使っても、生成AIを使っても、
「どう作ったか」ではなく、「どう仕上げたか」に責任を持つなら、堂々と見積もって大丈夫です。

AIを使ったことを「伝える義務」はあるのか?

これもよく聞かれますが、原則として、クライアントにAI使用を申告する義務はありません。

なぜなら、クライアントが求めているのは「AIを使ったかどうか」ではなく、
「期待に応える成果物かどうか」だからです。

とはいえ、もしクライアントから
「AIを使っていますか?」と聞かれた場合は、誠実に答えることが大切です。

その際は、誤解を防ぐためにも以下のように補足すると安心です:

一部工程でAIを活用していますが、最終的な構成や編集、品質管理は私が責任を持って行っています。

つまり、

クライアントに伝えるべきなのは「手段」ではなく「品質への責任」です。

⚠ ただし、AI使用がNGとなる例外もある

以下のようなケースでは、事前にAI使用の可否を確認する必要があります。

  • 契約や利用規約に「AI利用禁止」と明記されている場合
    例:大手企業の制作ガイドライン、公募案件、機密性の高いプロジェクト
    → 無断で使用すると信頼を損なう可能性もあります。
  • 「完全オリジナル」が求められるコンペや公募案件
    例:「生成AI禁止」「著作権クリア必須の素材のみ使用可能」など
    → 利用条件や応募要項をしっかり確認しましょう。

見積時の伝え方も、プロのスキルのひとつ

もしクライアントに「でもAI使ってるんですよね?コストは抑えられてるんですよね?」と言われたら、どうしますか?

そんなときに大切なのは、どこにAIを使い、どこに人の判断が入っているかを丁寧に伝えることです。

以下のような説明があると、安心感につながります。

  • 「AIはたたき台として使っています。構成・編集・仕上げはすべて人の手で行っています」
  • 「AIでスピードアップした分、伝わる構成や訴求にしっかり時間をかけています」
  • 「成果物には私が責任を持って納品しており、品質管理は従来通り行っています」

「なぜこの金額になるのか」という説明よりも、“どう信頼に足る仕事をしているか”を伝えることが大事です。

まとめ:
AIが作るのは“素材”。価値(費用)に変えるのは、プロの目と手。

生成AIの活用が進むいま、
見積もりや説明に迷うのは、ある意味で“新しい当たり前”とも言えます。

でも、忘れてはいけないのはこの視点です。

  • その成果物に、自分の目と手で品質保証ができているか?
  • その提案に、プロとして責任を持てるか?

この2つがしっかりしていれば、AIを使っていても、見積もりは自信を持って提示してかまいません。

そして、「その金額の理由」を語るときに、最も伝えるべきなのは、あなた自身の判断と責任です。

ツールが進化しても、“価値を生むのは人”。その本質は変わりません。

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最後までブログを読んでいただきありがとうございました!

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